朝ドラ「なつぞら」の「白蛇伝説」のモデルと実話

NHKの朝ドラ「なつぞら」の中で上演される演劇「白蛇伝説」のモデルとなった実話を紹介します。

なつぞら-「白蛇伝説」のモデル

朝ドラ「なつぞら」の中で、十勝農業高校の演劇部に入った奥原なつ(広瀬すず)らが舞台「白蛇伝説」を上演した。

朝ドラ「なつぞら」の「白蛇伝説」は、十勝農業高校の演劇部顧問・倉田隆一(柄本佑)が書いたオリジナル脚本で、地元に伝わる伝説を元に、牛乳の販売方法を巡る柴田泰樹(草刈正雄)と農協の対立を描いたストーリーである。

さて、朝ドラ「なつぞら」の「白蛇伝説」のモデルは、北海道の画家・神田日勝が所属しているて笹川敬農青年団が昭和33年(1958年)に上演した「山麓の人々」という演劇です。

前年の昭和32年(1957年)に、北海道・鹿追町で自衛隊の鹿追駐屯地が開設されており、この鹿追駐屯地の誘致を巡って地元農家の間で問題となった。

帯広の農業高校の教師が、この自衛隊誘致問題を脚本にして「山麓の人々」という脚本を書き、神田日勝ら笹川敬農青年団が上演した。

「山麓の人々」は、牛が自衛隊の大砲の音に驚いて牛乳を出さなくなるというストーリーで、神田日勝は舞台装置を担当し、父親役で「山麓の人々」にも出演した。

神田日勝ら笹川敬農青年団は、鹿追町の代表として十勝連合青年団が主催する演劇発表会に出場して、十勝会館で「山麓の人々」を上演し、脚本賞を受賞している。

このころ、奥原なつ(広瀬すず)のモデルとなる奥山玲子は、東映動画にアニメーターとして入社しており、日本初の長編カラーアニメーション「白蛇伝」(昭和33年公開)のスタッフとして加わっている。

このため、東映動画のアニメ「白蛇伝」が、朝ドラ「なつぞら」の「白蛇伝説」のモデルではないかと考える人が居るかもしれない。

しかし、朝ドラ「なつぞら」の「白蛇伝説」は、舞台なので、神田日勝らが上演した「山麓の人々」がモデルと考えた方が妥当である。

なお、朝ドラ「なつぞら」の実話やモデルは「なつぞら-実在のモデル」をご覧ください。

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