朝ドラ「べっぴんさん」のモデルとなる坂野惇子の生涯を描く「べっぴんさん-坂野惇子の立志伝」に登場する川村睦夫の立志伝です。
川村睦夫(かわむら・むつお)は、神戸・元町にある婦人服販売「川村商店」の店主で、坂野通夫の要請を受けて設立時のファミリアに加わり、株式会社ファミリアの常務取締役を務めた人物である。
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繊維卸「佐々木営業部(レナウン)」は、神戸の三宮センター街でレナウン・サービス・ステーションを建設し、昭和24年(1949年)9月に衣類小売店「レナウン・サービス・ステーション」を開店した。
ところが、当時は綿が配給制だったため、繊維卸の佐々木営業部(レナウン)が小売店に進出することに批判が殺到し、神戸のレナウン・サービス・ステーションは開店早々に撤退を余儀なくされた。
そこで、佐々木営業部(レナウン)で働いていた坂野通夫は、妻・坂野惇子(佐々木惇子)に神戸のレナウン・サービス・ステーションへ移って本格的に商売することを勧めた。
このころ、坂野惇子は、子供服製造販売「ベビーショップ・モトヤ」を開いおり、創業から1年が経ったところだった。
坂野惇子は、周囲の勧めを受けてレナウン・サービス・ステーションを譲り受けて、株式会社ファミリアを設立するが、坂野惇子にとって神戸のレナウン・サービス・ステーションは広すぎた。
そこで、坂野通夫が佐々木営業部(レナウン)と取引がある神戸元町商店街の川村商店に依頼し、レナウン・サービス・ステーションの3分1を川村商店に引き受けてもらった。
さらに、川村商店の川村睦夫に、ファミリアの常務取締役を引き受けてもらった。
坂野惇子が昭和25年(1950年)4月に子供服製造販売「ファミリア」を設立すると、川村睦夫はファミリアの取締役に就任した。
しかし、ファミリアの経営は順調であり、坂野惇子らは自分たちが好きな生地を仕入れるようになったので、川村睦夫は本業の川村商店に専念するため、昭和25年(1950年)にファミリアの取締役を辞任した。
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