NHKの朝ドラ「おちょやん」のモデル浪花千栄子の生涯を描く立志伝の第8話「女優・三笠澄子の誕生」です。
浪花千栄子の立志伝の目次は「おちょやん-浪花千栄子の立志伝の目次」をご覧ください。
浪花千栄子は京都のカフェー「オリエンタル(辻へい)」で女給として働いていたが、頼りにしていた先輩の女給ユリちゃんが女優を目指して「オリエンタル」を辞めたので、浪花千栄子は仕方なく、ユリちゃんの後を追って「オリエンタル」を辞めた。
そして、浪花千栄子は、女優志望のユリちゃんに連れられて、京都・嵐山のプロダクションへ行くと、浪花千栄子は入れ入れと勧められ、テストも無く2人は採用された。
当時は無声映画だったので台詞を喋る必要が無いため、言葉が訛っていても、顔やスタイルが良ければ、女優になれた。このため、カフェーやダンサーが女優になるというケースも多かったのだ。
さて、女優のランクは木札の位置で決まるようになっており、浪花千栄子は女優になど成りたくはなかったが、木札は最初にかけられ、いきなりプロダクションのトップ女優となった。
一方、女優志望のユリちゃんは、最後に木札がかけられていた。
さて、浪花千栄子は監督から「三笠澄子」という芸名を貰って女優になるのだが、このプロダクションは詐欺のような会社で、フィルムが入っていないカメラを回し、撮影するふりをして、出資者を集めていた。
この話を聞いたミス・ワカサが「スチールばっかり撮って、入会金をふんだくる、あいつやな」と言っているので、業界では有名な詐欺プロダクションだったのかもしれない。
しかし、結局、出資者が集まらなかったのか、プロダクションは1本の映画も撮影することなく、3ヶ月ほどで潰れてしまった。
ただ、監督は良い人で、倒産するときに、みんなの就職口を世話してくれた。
そこで、浪花千栄子は、お屋敷奉公を希望したのだが、監督は「アンタには立派な女優さんになってもらいたい」と言い、京都の三友劇場を根城にしていた村田栄子一座を紹介したのだった。
「浪花千栄子の立志伝-師匠・村田栄子に弟子入り」へ続く。
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