べっぴんさん-高西悦子(滝裕可里)の実在のモデルは田村光子

HNKの朝ドラ「べっぴんさん」に登場する高西悦子(滝裕可里)と実在のモデル田村光子について紹介します。

べっぴんさん-高西悦子(滝裕可里)

高西悦子(たかにし・えつこ/滝裕可里)は、坂東すみれ(芳根京子)の同級生で、キツイ性格だったため、同級生から「えつこ様」と呼ばれ、クラスでも特別な存在だった。

戦後、家も夫も戦争で失った高西悦子(滝裕可里)は、子供を養うためにキャバレーで働いており、子供用品店「キアリス」の創業に向けて準備を進めている板東すみれ(芳根京子)と再会する。

一方、野上潔(高良健吾)は戦後、坂東営業部を再開させ、婦人服ブランド「オライオン」を大急百貨店に売り込むため、ファッションショーを計画し、板東すみれ(芳根京子)の子供用品店「キアリス」にドレスの縫製を依頼した。

このファッションショーで、板東すみれ(芳根京子)らが作ったドレスが、大急百貨店の社長・大島保の目に止り、板東すみれ(芳根京子)の子供用品店「キアリス」は大急百貨店に出店することになる。

キャバレーで働いていた高西悦子(滝裕可里)は、オライオンのファッションショーでモデルを務めることになり、再び板東すみれ(芳根京子)と再開し、板東すみれ(芳根京子)の成長に感心する。

さらに、キアリスが大急百貨店に出店するこなり、板東すみれ(芳根京子)らが苦労している事を知ると、高西悦子(滝裕可里)は板東すみれ(芳根京子)を助けるためにキアリスに入社し、キアリスの接客を担当する。

そして、高西悦子(滝裕可里)は、キャバレーで培った巧みな話術で次々と商品を販売していき、大急百貨店でキアリスを成功させるのであった。

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高西悦子(滝裕可里)の実在のモデル

朝ドラ「べっぴんさん」に登場する高西悦子(滝裕可里)のモデルは、ファミリアの創業メンバー田村光子です。

高西悦子(滝裕可里)は、板東すみれ(芳根京子)と同級生という設定ですが、モデルの田村光子は坂野惇子より11歳上で、ファミリア創業メンバーの最年長でした。

さて、田村光子は、大阪の洋反物問屋「田村駒」を創業した初代・田村駒治郎の長女として生まれ、何不自由ない生活を送っていました。

しかし、戦争で多くを失い、戦後は子供の服を作る生地を手に入れることができず、自分の服を解いて子供の服を作っていました。

こうした状況をどうにかしなければならないと思った田村光子は、洋裁に覚えたがったので、人から頼まれて縫製の仕事を引き受けるようになりました。

そのようななか、坂野惇子と田村江つ子(田村枝津子)から、手芸店を創業する相談をされ、田村光子は「ベビーショップ・モトヤ」(後のファミリア)の創業に参加しました。

朝ドラ「べっぴんさん」の高西悦子(滝裕可里)は接客担当ですが、モデルの田村光子は創業時から生産責任者を務めました。ファミリアで販売責任者を務めたのは坂野惇子です。

さて、ファミリア創業メンバ-のなかで商売を理解していたのは、商家に生まれたのは田村光子だけで、田村光子は創業メンバーの最年長ということあり、頼れる存在でした。

また、田村光子は父・田村駒治郎から商才を受け継いでおり、ファミリアの運命を左右する重要な場面では、田村光子が鋭い感性で決断を下し、ファミリアを成功へと導いていきました。

また、ファミリアが商品を量産化するためにアメリカ式の生産方法を導入しようとしたときも、田村光子は「画一的で潤いの無い商品になってしまう」と警鐘を鳴らし、ファミリアの良さ残しつつ量産化するための生産ラインの開発に尽力しました。

こうして、田村光子は生産責任者としてファミリアの品質を守り続け、満70歳(数え71歳)なったことを機に、昭和52年(1977年)3月29日に名誉顧問へと退き、現役から引退しました。

そして、田村光子は、阪神大震災が起きた平成7年(1995年)10月26日に入院中の病院で死去しました。享年88でした。

朝ドラ「べっぴんさん」と実話の違い

朝ドラ「べっぴんさん」に登場する高西悦子(滝裕可里)は、キャバレーで働いていましたが、モデルとなった田村光子がキャバレーで働いていたという事実はありません。

戦後はプロのファッションモデルが存在しておらず、接客業をしていた女性がアルバイトでファッションモデルを務めていました。

そうした時代背景を描写するために、高西悦子(滝裕可里)がキャバレーで働いている設定になったのだと思われます。

また、朝ドラ「べっぴんさん」の高西悦子(滝裕可里)は夫を戦争で失ってしますが、モデルとなった田村光子の夫は、高島屋を創業した飯田家の田村陽(飯田陽)で戦死していません。

ファミリアは接客も凄かった

朝ドラ「べっぴんさん」で子供用品店「キアリス」が大急百貨店の社長・大島保(伊武雅刀)の目に止り、大急百貨店へと出店することになりました。

これは、実話と同じで、子供服ブランド「ファミリア」は阪急百貨店の社長・大島保の目に止り、阪急百貨店へと進出することなります。

ところで、子供服ブランド「ファミリア」は、創業当時より、手間暇をかけて良質な商品を作っていたので、「商品が高品質」という点ばかりが取り上げられる事が多いです。

しかし、ファミリアは商品だけで無く、接客も超一流でした。ファミリアの店員は、阪急百貨店の模範となり、阪急百貨店に大きな影響を与えました。

なお、朝ドラ「べっぴんさん」の登場人物の実在のモデル一覧は「べっぴんさん-登場人物・キャスト・モデルまとめ」をご覧ください。

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